【 概 要 】−妙高寺の創建は正平年間(1346〜1370年)、当時の内ヶ巻城主田中義房(新田義顕の家臣、新田一族)が開基となり天海和尚が開山したと伝えられています。又、一説には新田義顕(南北朝時代の武将、新田義貞の長男)が金ヶ崎の戦いで討死した際、一族の里見大膳亮(里見氏一族)が本尊である愛染明王と共に当地に逃れ当寺を開いたとも云われています。当初は真言宗の寺院でしたが一時衰退し、文禄3年(1594)に洞照寺(新潟県長岡市:曹洞宗、文明12年:1480年開山)の五世果翁良珊和尚により曹洞宗として中興されます。妙高寺は信濃川を見下ろす高台に建立されていたこともあり信濃川舟運関係者が篤く信仰しています。本尊である愛染明王坐像(鎌倉時代後期(1300年前後)、桧材、寄木造、像高1、19m、彩色、家内安全、商売繁盛、厄除け開運などに御利益)はインドの仏師昆首羯磨の作とされ染物関係者、醸造関係者からも信仰されています。大正13年(1924)に火災で本堂、庫裡、山門など堂宇が焼失し愛染明王坐像は無事だったもの多くの寺宝や記録など失い、これを機に現在地に境内を移し再建しています。愛染明王坐像は国指定重要文化財に指定されています。境内には田中義房の墓碑や守護神である蔵王権現(木像、像高28cm)が安置されている蔵王堂などが建立されています。
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