【 概 要 】−白雲山長徳寺の創建は延暦20年(801)に坂上田村麻呂(征夷大将軍)が蝦夷討伐の為に当地まで進軍していた際、日頃から信仰していた千手観音像を安置したのが始まりと伝えられています。千手観音像は京都の清水寺に安置されている千手観音像と同木で清水寺を開山した延鎮により彫刻したものとされ越後三十三観音霊場第10番札所と妻有百三十三番第101番札所に選定されています(現在の本尊は天文23年:1555年に新保又四郎経安の彫刻)。長徳寺は千手観音の別当寺院として祭祀を司り江戸時代には寺領34石が安堵されました。長徳寺の仁王門(山門)は寛延2年(1749)に造営されたもので、入母屋、銅板葺(元茅葺)、三間一戸、八脚単層門、天井は格天井で極彩色豊かな絵画(三十六歌仙?)、出雲崎出身の大工が棟梁として手掛けたもので、江戸時代中期の寺院山門建築の遺構として貴重な事から十日町市指定文化財に指定されています。内部に安置されている仁王像(金剛力士像)は江戸時代中期から後期頃に彫刻されたもので仁王門と同様に十日町市指定文化財に指定されています。長徳寺の境内に建立されてる鎌倉時代(応長元年:1311年)の板碑は十日町市指定文化財に指定されています。観音堂は入母屋、銅板葺、平入、桁行3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ。本堂は寄棟、鉄板葺、平入、正面1間唐破風向拝付、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ。
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